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カナダからのメール

放射能を避けるためカナダに避難していた家族が帰ってきました。今はみんなで仲良く暮らしています。

05/14

Tue

2024

×

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07/21

Sun

2013

さて、翌朝



大声で怒鳴られて起こされる。

やっぱり・・・



急いでテントをたたむために中を片付けているとさらに怒鳴られた



そこにいたんじゃ中に入れないんだよ!(怒!)



「あのシャッターが入り口か!」

と気づき、あわてて外に出て、テントを引っ張り入り口を空ける。





何でこんなところにテントを張るんだ!と、駅員は大激怒

平謝りに謝り「昨夜11時になってしまい、どうにもならなくてテントを張りました」

と言い訳をしたのだが、とことんボロカスに文句を言われまくった。



確かに悪いのは俺のほうだが、すぐにテントをどかしたんだし、ここまでクソミソに怒られるほどじゃじゃないだろうとさすがに頭にきた。

やはり大都市近郊の野宿は難しい。

都会人には余裕がないんだねぇ~(泣)



なにはともあれ、食事もしないでとにかく出発する。

これ以上心証を悪くすると、次に来るツーリストにもっと嫌な思いをさせてしまうからね。

そもそも、我々は人の好意に甘えて野宿を黙認してもらっているだけなんだから。

怒られるのが本当なのです。

これを読んでいるほかのツーリストの皆さん、勘違いはしないようにね・・・



出発すると、ほどなく勝浦に到着。



時間によってはここから帰ろうと思っていた駅なのだが、昨夜走りすぎたので朝イチについてしまった。

従って、記念写真を取ってすぐに移動開始。

ここからは思っていた以上にひらけた街がずっと続く。



夕べ鵜原で強引に野宿しなかったら、本当に泊る所がなかったかもしれない。

あぶない、あぶない・・・



鴨川からこっちは、サーフィン店や民宿、土産物屋などが多く、内房総とはうって変わって非常に華やかである。

あちらでは食料調達に困るくらいに店がなかったのに、スーパーもコンビニもズラズラ並んでいる外房はまるで別世界だ。

ま、ツーリストとしては内房のさびれ方の方がずっと好きですがね。



しかし、このにぎわいも、今年からは原発騒動で観光客が来なくなるから、地元では死活問題なんだろうなと思う。

福島から放射能が垂れ流される中、房総とはいえサーフィンに来る人は確実に減るだろうから、目の前のサーフィンショップも今年一年を乗り切れるんだろうかと、どうしても余分な心配をしながら走ってしまう。



今日は朝から強風が吹き荒れていたが、せっかくなので九十九里浜を一目見てから帰ろうと(車では飽きるほど来ているが)、海沿いを走る。

自宅から近すぎるので、改めて巻頭近県を走る機会なんてそうそう無いのだ。



道端の商店の旗がブチ切れそうにバフバフはためきまくっている。

本当に前に進むのが大変な風だ。



ひ~ひ~言いながらも何とか九十九里の入り口に到着。





更に北上して銚子まで行こうか?という気持ちはとっくに失せていたので、写真を一枚撮ったらすぐに茂原へと内陸の道に入る。

これだけ向かい風が強いと、山陰になるので風のこない峠を登っている方がはるかに楽なほどなのだが、このあたりに峠はない。

それでも海沿いを離れ内陸に入ると、いくらかでも風が弱くなって走りやすくなる。



何の印象も無い普通の道を走り茂原へ。



ここから輪行で帰ろうと思ったのだが、まだ昼前だし、ちょっと走り足りない。

地図を見ると、もう少し山道を楽しめそうなので、茂原街道をしばらく走ってから山道へ入る。



たいしたことのない峠を越えると湖際に出て、ちょっと下ったら最後の山道はオシマイ。

あとはいくら走っても街中のつまらない道なので、適当な駅で輪行してさっさと帰ることにする。





ふと気づくとバルブのナットがこんなにユルんでいた。

ダートの走りすぎですね~



しかし、最寄りの駅から乗ると、曽我で乗り換えするのが面倒くさい。



で、曽我の先まで走るとすぐに千葉市。

更に足を延ばせば西船橋から武蔵野線で簡単に帰れる。

『じゃ、そこまで走っちゃおう、電車賃も安くなるし』

と、思いながら(ひょっとしたらこのまま家まで走って帰るのも悪くないかな?)などと心の片隅で考えていた。





津田沼につくと、残りは40キロ前後

『あと2時間も走れば帰宅できる。そのために自転車のばらしと組立で1時間半も掛けるのもバカらしいか』

と、結局(案の定)自走で帰宅することになった。



となると、無理に線路近辺を走る必要もなく、最短距離を走って帰れば良いので、コースを検討して、鎌ヶ谷を通過して新京成沿いに入る。

このあたりも新居購入の時に検討して、何度か見にも来た地域である。

地図を見ると、そのまま今回検討した地域をずっとたどって帰るルートである。





途中で道を間違えて、南柏駅に出てしまった。

『しまった、遠回りだ・・・』

が、せっかくなので記念写真を取って出発。



隣の駅は、嫁が買いに行って、目の前で売れてしまった家がある。

ついでに記憶を頼りによってみる。

あそこは崖地物件だったので、地震でどうなったのか非常に興味があるんだ。。。



が、道路整備ができていなくて付近は超迷路状態。

目的の物件を捜すのは早々にあきらめた。

激しく迷ってしまい、どこをどう走ったかわからないまま、とにかく上へ上へと丘を上って、近辺のスーパーと地形を確認。

ようやく見当をつけて下るが、やっぱり迷う。

それでも、大まかな方向の見当をつけて適当に走ると、ようやく江戸川に出た。

江戸川を渡るとようやく埼玉県に入る。

ここまでくればもう何とでもなる。



昨夜ジプシーになってさまよった距離を考えれば、家までの距離なんて『へ』でもない。



そうして無事に帰宅したわけであるが、今回は初めてのルートだったから街中でも飽きずに走ることができた。

しかし、もう二度とゴメンである。

しんどいし、危険だし、何よりまったく面白くない・・・





今日は結局12時間以上、150キロ程度は走ったろうか?

やはり、朝早くにたたき起こされた成果だ(笑)



それにしても、これだけ疲れ切っていたのに、こんなに走れるとはオドロイタ!



まだまだ現役で走れそうな予感!!!

(かなりウレシイ♪)



ママと子供たちが帰ってくるまでには、まだお盆休みがあるからそこでまた走りにいける!



でもね、ツーリングも大好きなんだけど、

ピコポンと一緒に遊んでいる方がずっとずっと楽しい

って、

改めて実感させてもらったよ。



だからごめんね~トーエイ君

お盆休みの後はまた、しばらくのあいだ乗れないけれど

ピコポンの手が離れるまで、壊れずにじっと待っていてね!

君が壊れたらパパも自転車から足を洗うからね~



だから約束だよ!

かならず一緒に沖縄を走って全県制覇しようね!!!
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07/21

Sun

2013

5/4



8時くらいに目が覚めたのだが、もったいないので二度寝して、8:30くらいに起床。

テントの外に出ると、すでに昨日のバイクが置いてあった。





「彼はいったい何時間寝たんだろう?」

と余分な心配をしながらテントをたたむ。



野宿の時は、なるべくひんしゅくを買わないように

起きたらすばやくテントをたたむ。

特に都市近郊では鉄則である・・・







ここに泊まったのではありません!

他から走ってきました~

的な雰囲気をかもし出すんです(笑)





朝食のラーメンを作っている間、フライのベタベタを緩和しようと干してみるが、全然効果がなかった。

朝から結構マッタリして、10:00ころ出発。

パパはいつも朝が遅いんだねぇ!

今日は、お目当てのダート『竹岡林道』に向けて、R127を2Kmほど戻り県道91号へ。

地図を見ながらわき道に入り、高速道路の下を抜けると

何の前触れもなく、突然ケモノ道なった。



さすがに不安なので地図でよくチェック。

先に来ていたバイクの人も黙々と地図を眺めていたので、彼もきっと不安だったのだろう。



方向を確認して砂利道を少し行くと、いきなり素彫りのトンネルが出迎えてくれた。



何しろ素彫り、コンクリートも何もなく、岩石むき出しの彫りっぱなしなのである!



妙に感動してしまった。。。





これよこれ!



さっきから近くに犬がいるらしく、鈴の音がチリンチリン聞こえていたのだが、

ウロウロ写真を撮っているうちに地元の猟師さんが降りてきた。

なんでもウサギを追っているそうで、昨夜ウサギが遊んだ臭いを追って猟犬がウサギをワナに追い込み捕まえるそうだ。

なので鉄砲は持っていなかった。



聞くと、この先の林道は結構バイクが入ってくると言う。

『さっき車も入ってきたけど、どうしたんだろう?抜けられるのかな?』

なんていっていたが、『自転車なら大丈夫だよ」」とのこと。



話し好きなお父さん・・・

なかなか話が終わらないので、話しながらトンネルの写真を撮り始めたら、

犬がしびれを切らして走っていったので、ようやく「それでは」と別れた。

こんな出会いも一人旅、しかも自転車ならではである。





素彫りトンネルに感動しながら抜けると、久々のダートである。しかも本格派!!!



昨夜の雨でかなりぬかるんでいて先が思いやられたが





すぐにぱりぱりに乾いた最高のダートが待っていてくれた!!



『やっぱりダートはいいなあ』と、スルメを噛むように楽しむ・・・









ことができたのは
最初の5分くらい



一瞬でダートは荒れ果て、全く整備していないため深い水道(みずみち)が出来ていた。





『ここ、車が入ったんだよなぁ』

信じられない・・・



しかし真新しいワダチがあるから、少なくともバイクが数台通っているのは間違いない。

バイクとは違ってペダルが当たって漕げないので、自転車では深い水道の下を通ることは出来ない。





かといって、高いところは狭くて、ちょっとふらついたら確実に水道に転げ落ちる。





どうにも仕方がないのでしばらく押すことに・・・

とはいえ、押すスペースもないので、パパは溝の中、トーエイ君は上の方というとっても不自然な格好で無理やり押していく。



すぐに道も良くなるだろうと思ったのだが、あまりに甘かった。

行けば行くほど荒れてゆく一方。

ひどいところは押すのも大変なくらいに荒れ果てていた。

久々の自転車なので上半身のパワーは全く鍛えていないのに、テント込みの重量装備。

ホント、泣きが入った。。。









それでも、ここには自分以外全く誰もいない。

車の音も、バイクの音もなんにもない。

トーエイ君が砂利を踏む音、パパがあえぐ音しか聞こえない。

そして

一休みすると、鳥の声と風の音だけの世界になる。




この孤独感。


そしてむき出しの自然と溶け込む感じ。

これがダートの最高の楽しみなのである・・・





何をどうやっても絶対に車が通れるわけが無い道が続く。

が、途中に二台くらい錆びまくった車が捨ててあった。



朽ち方からすると、こんなダートでも5年位前までは車が通れたようである。

確かに、まだ落ち着いていないこの荒れ方はそんな感じだ。





結局竹岡林道2.5kmのほとんどを押しまくるはめになった。

ようやく林道出口に到着すると





デカデカと『通行禁止』のバリケードが迎えてくれた・・・



「そりゃそうだろ~」





と納得して『金谷元名林道』へ入る。

こちらもダートではあるがちゃんと整備されている。



さっきがひどかっただけに天国のように快適なダートだった。





このあたりは鋸山(のこぎりやま)の近くで岩山が多いので

こんな感じの切り通しがあちこちにあった



が、ここはひと味違っていた



なにしろこれ!



ガリガリ引っかき回した爪あとがそっくりそのまま残っている。



よく見ると山の断面ではなく、妙に薄く見ますね~

ちょっと先に行って攀じ登ってみてみると



この岸壁はこんなに薄くスライスされていたのだった・・・



『こんなに薄く残すんだったら蹴飛ばして全部谷底に落としてしまえよ!』



って思うのはパパだけでしょうか???





さらに少し進むと、ほぼ鋸山の裏あたりで一枚岩を削った道路に出くわした。





日本全国でいろんなダートを走ったが、一枚岩の削りだしなんて初めて。



さすがは鋸山、クライミングのルートがあっただけの事はある。



やるじゃ~ないの!









しかし快適なダートは「あっ」と言う間に終わってしまい、舗装道路で海岸沿いの保田へと降りる。



ここから鴨川へ向け県道34号を西へ向かう予定。



こ保田からまた山に入るとダートの山中林道~横尾林道へと迂回できる。

わざわざ遠回りをして、再びダートを責めるつもりである。

俺ってば、懲りないやつなのだ(笑)



途中で知り合ったお友達である(笑)





保田駅近辺で食料補給しようと店を捜すが、まったくない・・・



ぐるぐる回って、ようやくパン屋さんを一軒だけ発見!

入店すると人のよさそうなおばちゃんが出てきて、いきなり話に花を咲させまくる。



過疎化がひどくて、商売も相当厳しいんだって。

だから店がないんだ。

まだまだ先を急ぐ俺にはゆっくり話す暇はないのだが、久々の客に喜ぶおばちゃんの相手を30分は務めたんじゃないだろうか?

実は俺って、とってもいいヤツなのか???



それにしても内房の先端には本当に店がない。

過疎化で悩んでいるってのは痛いほど理解できる。

車ではそんな事まで実感することはできない。

自転車の旅ならではなのです。





さてここから西へ向かい県道34号線をゆく。

横根峠(150m)なんか軽く越えて、県道182号線を左折。予定のダート(山中林道)へと向かう。

が、入り口がよくわからず、通り過ぎたかな?と思っていると、それらしい林道入り口を発見。

右折してダートを登る。



しばらく登ると案内の地図が出た。

どうやら山中林道よりも少し北側の道だったようだ。

やっぱり行き過ぎていたらしい。



「戻ろうか?」

と悩むが、地図を見るとしばらく先に進めば山中林道に合流できそうだ。

ならばこのままいっちゃおう!

迷ったっていいよ

一人なんだから誰に迷惑をかけるわけじゃない・・・



ちょっと登ると、すぐに地元のおじいさんとすれ違う。

聞くと

「この先は自転車なら通れるよ。無茶なバイクも時々行っちゃうんだけどたまに落ちるんだよねぇ」



???「落ちる」???

(・o・ゞ



「まぁいっか!」

ってんで、そのまま行ってみる。

きっと何とかなるんだよ。

どうせ今回の旅は目的も何もないのだから、こんなのもいい。



で、どんどん進んでいくと展望台を発見!





その足元には、歩行者のみってはっきり書いてある。



『登山道???』

先を見ると見事に道がない!

あるのは踏み跡だけである・・・





しかしここまでずいぶん登って来ちゃったし、展望台を過ぎれば後は下るだけ。

この方向に、下まで下る・・・



『きっと何とかなるだろう』と腹をくくったら

展望台を登ってたいしたことのない景色を見てから出発。





以外に急な草原をしばらく下ると、突然難所が出現した。



右側は絶壁(すぐにも抜けそうな鉄パイプの手すりあり)

左側は超急斜面





たしかにこんなところはバイクで通れるわけがない。

たまに落ちるどころか、絶対にバイクでは無理だ。

自転車の俺だって無事に通れるか微妙な感じ。。。



が、ここまで急斜面を降りてしまったら登り返すのも大変だ。

ほんの20~30m下に見える山中林道っぽいダートが「おいでおいで」と呼んでいる。



しかし正面には、ただでさえ狭い通路の真ん中に木が生えていて、

自転車と並んで通るのは不可能な幅である。

しかし、この立ち木と手すりとの狭い隙間を抜けさえすれば、あとは何とかなりそうだ。

「男は度胸!」

トーエイ君を引きずりながらチビチビ下る。



一歩難所に入ると立ち木の直前は完全にナイフリッジ状態。

前輪が崖側に何度も滑り、トーエイ君もろとも崖下に転落しそうになる。



何しろトーエイ君と荷物だけで30kg近い重さである・・・

一発ではあがらない。

二度三度と引っ張りあげているうちに前輪が地面に引っかかってようやく一安心。

立ち木を抱っこしたときの安心感ったら・・・

一生このままでいたいくらい(笑)





さて立ち木の横は狭くって、トーエイ君と並んではどうにもこうにも通れない。

仕方が無くトーエイ君を担ぐことにしたが、何しろ狭い。

トーエイ君は完全に崖の上に浮いている状態。

立ち木にしがみつきながら数本の立ち木の横を抜け、どうにか立木の向こう側にトーエイ君を下ろし、自分も立ち木の横を抜ける。

まったくもって、怖いったりゃ~ありやしない





振り向くとこんな感じだ

左側に落ちたら命はない・・・





「ふ~~」

と一安心して先を見ると・・・





なんと今までとは段違いの急斜面が待っていた。

邪魔だった立木を超えたつもりだったんだが、逆に体を支えるものがなくなってしまった。



しかも、今までは左側の急斜面に生えていた立ち木が数メートル下までなくなってしまった。

相変わらず狭いナイフリッジだが、今度は手がかりが無いのでトーエイ君を担ぐこともできない。



右に落ちたら死亡するが、左に落ちたら大怪我ですむ。

どうせ落ちるなら左側だと心を決めて難所に突入。



細心の注意を払いながらじわじわ下り、ようやく一段落できるところまでたどり着き、写真を撮る。

一番やばいところで写真を撮りたかったのだが、そんな余裕なんてなかったよ。



一心地ついてから、さて下ろうと前を見る。

よく見たらなんと、最大の難所は実はまだこの次だったのである。。。

っもうかんべんしてよ~ (ToT)





今度は下の道までだいぶ近づいたし、左側は山なので落ちる心配はない。

とはいえ右側は相変わらずガケだから、ここからでも10m以上は垂直に落ちる。



相変わらずの狭さに加えて、更にきつくなった急傾斜。

ブレーキをかけていても絶対に止まらない。

まちがいなくそのままズリ落ちる。

ちょっとでも斜めに滑ったら10m下の道路まで直滑降・・・



これはさすがに無理なので、引き返そうかと振り返る。

が、すでに下ってきた道を押し上げて引き返すのはもちろん不可能である。

「道を間違えたと気づいたときに引き返すべきだった」 (ToT)

と後悔しても後の祭り。

何度目だろ?こんなこと。

目の前の難所が何とか越えられそうだと、つい突っ込んじゃうんだよね~

で、その先がもっと危険でもすでに引き返せなくなってるの・・・



いつもこうして一発勝負で突破にかけることになる。





この斜面ではどうあがいてもずり落ちるしかない。

俺が多少の怪我をしても、

自転車さえ壊さないように落ちれば何とかなる。

そう覚悟を決めた。





仮に片手片足くらい骨折しても、自転車が無事なら街まで下りることはできる。

しかし、自転車が乗れないほどに壊れてしまうと荷物ごと街まで担いで歩くことになる。

ここから街まではあまりに遠い。

こんな道で車が通りかかるなんてほぼ100%ありえないし。。。

だったら、折れた足で自転車にまたがって坂を下った方がずっと楽だ。



これがもし山奥のソロツーリングだったら自転車の故障は即遭難のピンチなのである。



立場が逆になって、足が折れても自転車さえ無事だったら・・・

下りは何もしなくても進むんだから、街の目の前まではどうやったって戻ることができる。

自転車の移動距離を歩いて戻るには遠すぎる。



だから山奥で自転車を守るのは自分のためなのだ。

こうやっていつも俺とトーエイ君はピンチを越えてきた。



ちょとした異音や振動でもいちいち止まってチェックする。

荷物がガタガタ鳴っているだけでも気になるからイチイチ止まって積みなおす。

だからトーエイ君の体調や気分はほぼ完璧に伝わってくるんだね。

だから、今や大げさでなく体の一部なんだ。



さてさて・・・



俺が無事に下山するためだ。

俺が怪我しても、頼むからお前は壊れてくれるなよ、頼むぜ相棒!





下り始めてすぐに右の絶壁側に前輪が滑り落ちる。

「おうっ!ヤバイ!!!」

あわてて引っ張りあげようとするが、狭すぎてなかなかあがらない。

必死にズリズリやっているうちに、何とかタイヤが引っかかってくれて引き上げに成功。

まだ問題の急斜面に入ってもいないのだ。

目の前の急斜面でこれをやったら確実に自転車だけ落としていた。



いよいよ細心の注意を払って急斜面に突入。



ズッズッズズ~

ブレーキなんかまったく効かずに、自転車だけが落ちてゆく。

手を離しそうになりながら必死に捕まえ、こっちもスズ~っと滑り落ちる。

とにかく絶壁側に落ちないことを祈りながら・・・



と、半分ちょっと上くらい(6mくらい?)のところで

うまく引っかかって止まってくれた。

全身が脱力しかけるが、まだ早い。

まだ半分ちょっと残っているのだ。

そして残りはさらに急傾斜。

だが、道幅は少し広くなっている。

落ちてもここからなら大きなダメージも無いだろう

あと少しだし、覚悟を決めて一気にズズ~っと滑り降りると、

なんとか無事に道路に降り立つことができた。



いや~こんなに怖い思いをしたのは超久々。

山では何度かあるけれど、自転車では交通事故寸前以外にはこんなの初めてだ。

(ここは登山道なんだけどさ)

よくも無事に降りられたものである。



しばらく呆けてから、天国の様に整備されたダートを先へと進む。

しばらく走ると山中林道の終点の県道88号だ。



しかし正面にあるはずの横尾林道の入り口が見当たらない。

左折すると木の根峠、地図が間違っていて(結構よくあるのだ)その先に林道の入り口があるのかな?

と見当をつけて左折する。

が、それらしい入り口は見当たらない。

しばらく走ると・・・・・



なんと



今さっき迷い込んだ登山道の入り口があるではないか!!!

どうやらここは最初の県道182号だったことが判明。

何のことはない

あれだけ怖い思いをして、元の道に戻っただけだった・・・



イッタイオレハ、ナニヲヤッテイタンダ!!!!



がっくし・・・・  orz



Uターンしてしばらく戻ると、先ほど出てきた林道が。

どうやらこれは山中林道で、さっき林道に合流したところから逆に進めばよかったらしい。

が、地図をどう読んでも向きが逆にはならない。

ひょっとしたら山中林道が地図にないトンネルを抜けて登山道と左右が入れ替わったのかもしれない。

そうでないとこの逆走は理解できない。



まったく謎だ!







もう一度ダートを攻めようかとも思ったのだが、すでに夜まで時間がない。

鴨川まで20キロ程度を1時間で走らないと、またしてもスーパーがしまってしまいそうだ。

今夜くらいうまい刺身を食べたいので、ダートはあきらめて県道34号長狭街道をまっすぐ鴨川へと向かう。



スケートリンクの様にすべすべの舗装道路を、気合のガッツ走りで激走するとあまりにも早く鴨川についた。

最初っから真っ直ぐ鴨川に向かっていたらどれだけ早く着いたろう?

って思うとバカらしくなりそうなところだが、やっぱりダートは最高なのである!

こればっかりはやめられんのだ・・・

そもそも、効率を追求するなら最初っから自転車なんて乗らない方がいい





鴨川に着いて最初の国道沿いのスーパーに入るとちょうど地元産の刺身の半額セールが始まったところ。

客が少ないので不安になりながらチェックをすると、いかにも美味そうな厚切りのマグロがあった。

店をひと廻りしてから買おうかと思っていると、急に半額を聞きつけて客が殺到してきたので慌てて買う。

他にも半額で寿司などを仕入れて振り向くとレジには長蛇の列。

一瞬で刺身は無くなっていた。

らっき~だったよ!



さて、無事に晩飯を仕入れたので、寝ぐらを捜しに国道128号線を勝浦方面に向かう。

今夜は美味そうな刺身もあるし、隣の安房天津駅か、安房小湊あたりでゆっくり寝ようかな?



なんて考えながらシーワールドの横を抜け、バイパスとの立体交差に出た

「ここでも十分寝られるなぁ」などと悩みながら安房天津駅に到着。



「いい感じなんだが微妙に街中だし、さっきの立体交差の反対側にしよう」

と、さっきのバイパスと合流地点の立体交差のガード下の方がゆっくり寝られるだろう。

と先へ進むが、ついてみると、こちらの立体交差下には寝るスペースがなかった・・・



戻るのもイヤなので仕方なく安房小湊まで向かうが、ここは意外とでっかい駅でとても野宿なんてできない。



『こりゃあ失敗。すっかり難民になっちまったぞ!』



しかし、先に進むしかないので疲れた体に鞭打って走ることにしたが、次の滑川アイランド駅までは10キロ以上ある。

途中に良い場所があれば良いのだが、海と山に挟まれた細道なので、全くスペースというものがない。

半分泣きそうになりながら、ようやく滑川アイランド駅にたどり着いた頃には脚が痛くなっていた。



期待通りの無人駅なんだけど、なにしろ狭すぎて待合室(コーナー程度の吹きっさらし)の中にしかテントを張るスペースがない。

そしてそこはホームの目の前。

とってもジャマだ・・・



だけど、昼間無理をし過ぎたので、もう一歩も進む体力は残っていない。

少し休んでから一通り探索すると、滑川アイランドはとっくに倒産→閉鎖されていて他には全く建物がないから、ここで降りる人はまずいない。



ならば良いかと、自転車を待合室に入れて(すでにそれすら辛かった)刺身をくらう。

見た目どおり、とっても旨かった。

これには大満足!

だが・・・



「ガサッ」

「サワサワ」

ホームの向こうの森の中から音がする



どうやら野生動物が歩いている気配。



考えてみれば、夜になったらだ~れもいないこの駅が、野生の王国と化すであろうことは容易に想像がつく。

『テントに入れば大丈夫だろう』と自分に言い聞かせて食べ続けるが、

イノシシあたりに襲われたらさすがにやばいかも?

ひょっとしたらクマなんていたりするのかな???



なんて考えている間にも、向こう側では「ガサゴソ」音がするんだ。

霊感の強いパパの直感がここは大丈夫だと感じている

からそっちの心配は無いんだけど、

野生動物はあまりにヤバイすぎる。。。



それに、ホームの目の前に待合室があるので、電車から見るとテントが丸見え。

降りる人はいるわけ無いだろうが、常識としてやっぱりまずいよなぁ。。。



てなわけで、体はつらいけど移動することにした

そろそろかんべんしてもらって寝たいんだけどさ。



で、またまたナイトランである・・・

もう泣きそう!



疲れきった体に鞭打って、どうにか上総興津に到着したが、やっぱりここも有人駅で、テントを張るスペースがない。

仕方がないのでさらに移動。

相変わらず道沿いにテントを張るスペースはまったく見当たらない。



次の鵜原駅がだめなら、その次は勝浦~御宿と人気スポットが控えているので、野宿スペースなんて見つからないだろう。

一体どこまで行けば寝られるんだ???

マジでやばいかも?

都内近郊をなめたらアカンね~

すなおに安房天津で寝てしまえばよかった



ようやくたどりついた鵜原駅にはやはり駅員室がある。

しかし、夜は無人らしい。

うろうろ探索したが、テントを張るスペースは駅の軒下。

しかも、新品のシャッターの真横である。



駅員がここから出入りするようなら怒られるだろうなぁ!

とは思ったが、すでに夜の11時

もう本当に限界を通り過ぎて腿の裏の腱が痛くなっているので、心の中でごめんなさいをしながら、速攻テントを張って寝てしまった。

もう本当に無理なんだ!

怒られたら謝るよ・・・

07/21

Sun

2013

房総半島自転車ツーリング1

-房総半島は意外とサバイバル-



2012年5月3日

ゴールデンウィーク後半の始まりです



ピコポンとママはカナダへ・・・



東日本大震災の直前の3/2に今の家を見つけ、翌日(正確には6時間後)に速攻申し込み。

そして3/11・・・



日本の将来はどうなってしまうのか?
先がまったく見えない。。。

そんな中、家なんて買ってしまってよいのだろうか?
正直、キャンセルしようかと何度も悩みました。

ローンの事前審査は地震の直後。

一社はお願いした支店が地震の影響で使えないため、別の支店での申し込み。
もう一社の方は計画停電におびえながらの申し込みとなりました。



そんな最中にカナダからメールが一本届きました。
ママが若いころにホームステイしていたカナダのおばあちゃんからでした。



『日本は危ないから、すぐにカナダに来なさい』

本当にありがたい話です。
ですが、引越し準備もできていない。
古い家も売らなきゃいけない・・・
しかしパパは仕事が忙しいので
『売るのは後でいいよ」」
って言っていたんですが、ママが売却先のハウスメーカーを見つけてきた。
なのですぐには出国できません。



必要書類をそろえ、契約の準備をして、4/20にピコポンを連れてカナダへと旅立っていきました。

古い家はママと共有名義にしていたので、書類に不備があったら売却が出来ません

(だって日本にいませんからね・・・)



で、日本に残ったパパは引越しとゴミの片づけをひとりでやっていました。

新居に引越して以来ほぼ毎晩、旧宅に荷物を取りに戻り、帰宅して荷物を運びこんでから風呂・食事・飲酒・・・

就寝が2時~4時という超ハードスケジュールの毎日。
しかもさびしさ満点、一人っきり・・・
さらに放射能のおまけつき



でも、この状態で子供たちがいたらまったく収拾がつかなかっただろうから、いなくて良かったとはいえる。。。



しかし、「せっかく家族がいないのだから、なんとかGWまでにメドをつけて気持ちよく7年ぶりのツーリング(自転車)に行こう」と疲れ切った体に鞭打って引越し作業の毎日。

暦通りにしか休みをくれない上、土曜もけっこう出社のわが社、今年のGWは1+1+3日という悲しい飛び石連休しか取れない。

子供が生まれて以来遠出が減ったので、長い連休にこだわらなくなっていたのだが、いざ独身生活になってみるとやっぱり有給をつないで7~9連休がほしかった!

それだけあれば、北海道でも九州でもいけるんだ!!



しかし、連休前の飛び石の二日の休みに一気に引越しを進め、なんとか遊びに行くメドが立ったのだからまあ良しとしよう



とはいえ、無理のしすぎで出発の前日には机の上に腕を上げるのもしんどく、階段を上がるのもヒーヒー言うほど疲労が蓄積していた。

それでも、行ってしまえばきっと何とかなる。

「無理さえしなきゃいい」というより、無理なんてできる体調じゃないので、チンタラ走って休みまくればよい。

ちっとでも前に進めば良いではないか!

誰に迷惑をかけるわけでもない。

そこが一人旅の良いところである。





私の愛車はトーエイ製のランドナーなので『トーエイ君』と呼んでいますが(そのまんまですが!)

すでに25年以上連れ添った古女房、と言うよりもとっくに体の一部になっています。

山奥で自転車が壊れたらそろって命取り。

だからどうしても異音や振動に敏感になるので、本当に体の一部といえるほど通じあえるようになるんです。



なんですが、さすがにずいぶん乗っていないので完全な整備不良。

最後にグリスアップ(バラしてベアリングなどにグリスを塗る作業)をしたのって、たぶん15年以上前じゃないだろうか?

タイヤだってチューブだって、当時のまま。

2年前に4時間ほど近くの河川敷を走ったのを除けば、2002年の能登ラン以来、なんと9年ぶりのまともなツーリングである。

整備不良になっているのも当然だ。

(ごめんなさい)



しかも引越しに手いっぱいで自転車の整備をする時間が全く取れないのでどうもならん。。。

それ以前に、睡眠不足と過労を何とかせにゃ!

そっちの方が重要だ。

きっとトーエイ君ならわかってくれる!



ぶっ壊れるときは一緒にな! 相棒!!



行先は房総半島にほぼ決定。

今の体調と休みの短さを考えると近場の方が楽だし、暖かいので防寒も減らせる。

(と、思っていたがこの時点で、すでになめていたのであった)



結局、旅支度を始めたのが前日の0時過ぎから。

しかもあまりに眠くて、途中で寝てしまった。

じっくり寝坊してから残りの荷物をまとめ、出発準備が固まったのが10時くらい。

なにしろ引越し後のゴタゴタで(まだ荷物が山積みのまま)道具はまだしも、ツーリング用の洋服類を捜すのにえらく手間取った。





苦労して荷物の山から必要なものを発掘し、いざ3日用の荷物をまとめてみると、テント装備だったこともあり長期ツーリングと比べてもたいして荷物が減らない。

そりゃそうだ。

いつも着替えは3日分しか持たないから、着替えの量はほぼ一緒。

テントもマットも寝袋も一緒。

違うのは自炊道具を減らしたくらいのものである。

それじゃ荷物が減るわけがない。

だけど、あまり重装備にはしたくないので、せめてテントの居住性を犠牲にして軽量小型の冬山用にした。



雨具のビニールポンチョが異様に場所をとっている。

「これはいかん、なんとかせねば」と、悩んでいるとすでに10時過ぎ。とっくにあちこちの店が開店している時間である。

どうも今日は寒いし、明日明後日はもっと寒くなるという。

しかも雲が厚い



天気予報では3日目が40%だが、今日は降らないはずなんだが・・・

と信じているがなんとも心細い天気である。

これで降ってきたら相当寒そうだ。



「こりゃ、防寒も兼ねてちゃんとした雨具がないといかんな」と、近所のディスカウント屋に買いに行った。

ついでにとっくに無くなってしまったチェーンロックも買い、帰りにツーリングマップルを買い。。。

雨具もゴアテックスは高すぎるので、偽ゴアですませた。なにせ値段が1/5である。

「登山に行くわけでもないから大丈夫!」

それにしても久々なので、道具が見つからなかったり、あっても古すぎたり。

こまったもんである。



ようやく支度を終えて、出発したのはなんと14時。



久々のトーエイ君じゃ~♪



「今からじゃ、着いたらすぐに夜だなぁ」なんて思ったりしたんだが、

買いもので時間を使ったのはとっても正解だったと数時間後には思い知らされることになる。。。





久々の輪行に多少手間取ったりもしたが、20分くらいで輪行できたので時間的には相当早かった。

これにはちょっと嬉しかったね。



「まだまだ現役でいけるじゃ~ん」って感じ。



さて荷物と自転車を担ぐと意外と重くない。

量はたいして少なくないが、さすがに長期ツーリングとは重さが違う様である。

まだ行先をはっきり決めていないので、とりあえず木更津までの切符を買う(同料金で君津まで行けるので)

ホームまですいすい歩いて電車を待つが、バタバタしすぎたせいなのかイマイチ旅の実感がわかず感動も何もない。

その上木更津を過ぎるまでは通勤電車なので、ビールを飲んだり弁当を食べたりするわけにもいかず、何とも旅立ち感がない輪行である。

近場だから仕方ないんだけどさ。



2回乗り換えがあったが、2回とも待たずに次の電車へ。

ちょっと腹が減ってきた。

しかし乗り換えのタイムラグがないので、なにも買うヒマがない。



途中、雨が降ってきた。

ドンドン本降りになり、ついには土砂降り!

しかし、「房総の先端方面は天気がいいはずだ」と無理やり信じ、

カナダのママとメールのやり取りをしながら先へと進む。

まるで国内でやり取りをしているようで距離感がまったく無い・・・



そもそも、現役サイクリストの頃(25年前)って、携帯もデジカメもなく、一旦地方に行ってしまったら誰とも連絡が取れなかったもんなぁ。

文明の利器って本当にすごいです!





千葉駅まで来て、ようやく雨が上がってひと安心。

やっぱり天気予報はあたってたなぁ!







そうこうするうちに君津駅に到着。

ようやくここから本格的なローカル線だ。

ホームに降りると、次の電車は20分後の出発である。



駅構内には売店が全くないが、周囲見まわすとコンビニやスーパーはある。

しかし、君津では都市近郊区域なので途中下車はできないかもしれない。

20分もあれば組み立てて走れるし、このまま電車で行くのと比べても30分程度のロスか?

「このままだと到着時には暗くなっちゃうし、だったらせっかくだから走ろう」

「すっかり腹も減っているし!」



ってことで、君津で改札を出て外に出ると、微妙に降ってるような降っていないような、でもたまにポツリと来ている。



屋根のあるところまでトーエイ君を運び、そこで組み始める。





袋の中ではこんな感じにトーエイ君が納まっています・・・



「今からですか~?」

と言う声に振り返ると、女性サイクリストが君津駅に到着した。

なんか、こんな出会いも久しぶり。



サイクリスト同士の連帯感って、いつになっても心地のよいものです・・・



彼女は雨が降ってきたからここから輪行して帰るそうである。

「かなり降られました~」とのこと

確かに彼女は雨具を着ている。

「雨ですか、いやだな~」

二言三言かわしながら、急いでトーエイ君を組み立てる。



組み終わってサドルをつけると、それまで鉄の塊だったトーエイ君に命が入り、長年連れ添った相棒へと戻る。

『画竜点睛』みたいなもんかなぁ?



荷物を載せれば立派なツーリング仕様である。

「今回もまた、よろしくね」

とトーエイ君に挨拶をしてサドルをまたぐ。

彼も喜んでいるのが伝わってくる・・・・

今までどおりだ。



さあ、出発だ!





まずは目の前のコンビニまで(笑)

軽くおなかを満たして、県道159号で大貫方面へ向かう。

雨はもう落ち着いたのだろうと願っていたんだけれど、しっかり降ってきた。

しばらくの間は我慢して雨具を出さずに走っていたが、いよいよ限界を超え、買ったばかりの雨具を出す。

今まではツーリングでもクライミングでも、めったに雨に降られないのだが、今回はいきなり降られちゃったな~



久々なのに、いきなりの雨中ラン。

しかも、相当寒い。

やっぱりわざわざ雨具を買ってきて正解だった。

夏用のレインポンチョだったら寒くてどうにもならんところである。



君津から、軽く登って下り、線路沿いに少し走ると佐貫町の駅に着く。

泊まるにはベストな無人駅だったがスーパーも何もないので晩飯が買えない。

「君津で買っておけばよかった」

と後悔するが仕方がない。

すでに暗くなってしまったが、ランプを点けて隣の上総湊駅へと向かう。



上総湊の町につくころには雨もほとんど上がるが、何しろ寒いので雨具を脱ぐことができない。

とにかくここで晩飯を買わないとこの先では期待できそうも無いので必死に捜す。

町外れでようやくスーパーを見つけたが、まずそうな寿司とヘニャヘニャの刺身しか買えなかったのが残念。

(美味い刺身に期待していたのに~!)

その代わりにアルコールだけはたっぷりと仕入れて、ずっしりと重くなったトーエイ君とともに上総湊駅へ。。。



到着してみると、上総湊の駅は駅員さんが常駐しているみたいなので泊まるのはあきらめ。



隅っこで屋根の無いところでは、雨が降ったら濡れちゃうので屋根の下がいいからね~



「隣の竹岡駅ならばきっと無人駅だろう」

と、期待を込めて暗い中をひた走る。



たどり着いた竹岡駅は予想通りの無人駅で、予想以上にテント泊にはベストな駅で一安心。



真ん中にあるのは



セルフのsuicaの機械でした

初めて見ました。



待合室のベンチに陣取り一息つくとようやくお楽しみの食事~アルコールの時間である。

すでに8時、いきなり初日なのに遅い時間まで走ってしまったものだ。



食べてみると案の定寿司も刺身もまずかった。



しかも、久々に飲む本物のビールなのに、寒くてガタガタ震えながらじゃ、半分拷問だ

がっかり・・・



その後は地酒を飲みながら読書の時間。



昔だったら幸せなひと時のはずだったのだけど、

子供たちがいないのやっぱりはさびしいなぁ!

  (;oA)




やっぱりピコポンが相手をしてくれるうちは、ツーリングにはいけませんねぇ。


一緒の方がいいや~







それにしても『寒い!!!』

Tシャツ+長袖+トレーナー+雨具

着るものはすべて着てしまった。

それでも寒い。

とにかく寒い!

少し場所を移動したら少しはマシにはなったが、やっぱり寒い。

23時の終電が過ぎるまで外で酒を飲みながら外でマッタリするつもりだったが、もうテントを張ってしまおう。



待合室でテントを張りかけたが、念のため周囲を歩くとすぐ裏に自転車置場の屋根が見つかった。

自転車とバイクが一台ずつ置いてあるが、今夜はもうこのままなんだろう。

今夜は雨が降るかもしれないから、やっぱり屋根の下が良い。

と言うことで、まったく悩まずに決定!



テントを設営していると、自転車の持ち主の若い女の子がやってきた。

こんな夜中におっさんが一人でテントを作っている、すぐ横に自転車を取りに来るのって、若い女の子にはずいぶん勇気が必要だったと思う。

「あ~、すみませ~ん」明るく声をかけたが、少しは安心できただろうか?

(余計に怖かったかも?)



ずっと使っていなかったので、フライ(テントの外側に張る防水用のシートのこと)がベタベタになって、貼りつきまくっている。

破かないように気をつけながらベリベリ剥がすが、手はもうすっかりベタベタだ。

考えてみればこのテントは冬山専用。

なんと20年近く使っていなかったはずである。

劣化するのも仕方がない。



しかも、雪上用のバカでかいペグが山ほど入っていた。

重いわけだ・・・

ちゃんとチェックしない、俺っておバカさん(笑)



そうこうしながらもようやくテントを張り終え、中に転がり込むと、「やっぱり暖か~い!!!」

改めてランプの明かりで読書をしながら酒を飲んでいると、今度はバイクの持ち主が帰ってきたらしい。

「ブルンブルン」って音とともに去っていった。



結局何時だったろうか?

しばらく飲み続けた後、眠くなったところで今日一日が終わった。
なんだかんだ言っても、長かったなぁ・・・

07/16

Tue

2013

8/16(6日目 静岡でさらにシュノーケリング)

早々にママにタタキ起こされ移動開始。
結局1.5時間しか寝ていない・・・

せっかく早起きしたんだし、このまままっすぐ帰ってお昼ごろに帰宅してゆっくり寝ようか?
それとも目の前は伊豆なので、シュノーケリングをしてから帰ろうかと迷いながら先へ進む。

次の沼津SAで気付いたらママのWi-Hiがない!
大騒ぎして捜すが見つからない。
どうやら赤塚PAで落としたのではないか?

今から戻っても無事に見つかるとも思えないが仕方がないので引き返そうと車に乗り、出発寸前に未練たらしくシートの下を捜したら無事に発見。
ああよかった・・・

大騒ぎして、Wi-Hiを見つけてほっとしたら踏ん切りがついた。
ここまできたら徹底的に遊び倒そう!

早速伊豆のシュノーケリングスポットを捜して、西伊豆の大瀬崎へと向かう。
ここも結構いろいろな魚と出会えるらしい。

シュノーケリングが終わって帰る頃にはすっかり夜だから高速も空いているだろうしね。

沼津で高速を降りると、途中で大きなスポーツ店を発見!
ポコタン用のシュノーケリングセットを買わないとかわいそうなので立ち寄ると、お盆も終わりということだろう。バーゲンをやっていた。
安かったのでシューズも買って大瀬崎へと向かう。

お盆真最中の大瀬崎は大賑わい。
急いで着替えると、大きな期待を胸に海へとダッシュ!

しかしちっとも魚がいない・・・
泳げども泳げども、どこにもいない。
隅々まで泳ぎ回るが魚っ子一匹いやしない・・・ emoji

しかも、ネットの情報に比べて水も濁っていて遠くが見えないし、何より普通の海岸である。
どう考えても綺麗な魚がいっぱいいるようには見えないよ~

なんなんだよ~ここ・・・

無理して来ただけに非常にガッカリしていたが、ポコタンはようやくシュノーケルで呼吸ができるようになったので大喜びの大はしゃぎ。そして大騒ぎ!!!
そのうち浮き輪をはずして泳ぎ始めた。

ママが聞いてきた話によると、お盆なので人が多すぎ、魚が逃げてしまったらしい。
普段ならかなり色々な魚を見ることができるそうだ。
水の透明度ももっとあるのだそうだ。

残念!


それでもポコタンはシュノーケリングの道具を装着して泳げたので大喜びの大はしゃぎ!
慣れてくると、浮き輪をはずして2~3mも泳げるようになって、またまた大喜び!
何度も何度もパパとママの間を行ったり来たり。

これだけでも、頑張って伊豆に来たかいがあったよ!


しばらくみんなで楽しんでいるうちに、ついにママが魚を発見!
行ってみると線の入った綺麗な魚が泳いでいる。その上ふぐもいたんだそうだ。

気付いてみると廻りの人たちは大分帰ってしまって海水浴場もガラ空きになっている。
だから逃げていた魚が戻ってきたようだ。

小さな小さなエンジェルフィッシュがいたのでピコタンとポコタンを引っ張ってきて無理やり見せる。
もう二人とも大喜び。
そのうちふぐも寄ってきたので二人とももう大興奮!

無理をして伊豆に寄って良かった~

と、気付くとポコタンの唇が真っ青emoji
ガタガタ震えている。
すでにけっこうやばい状況であった。

慌てて砂浜に上がるが、かなり日陰になってしまっていたので超寒い。
ポコタンを担いで、遠くの日向まで走る走る!

ようやく日向に出てみると、夕方の日差しでは全然暖かくない。
ドンドン元気がなくなってゆくポコタン。
そのまま更に走って荷物のところまで行き、バスタオルでポコタンをくるんだ上で抱きしめて、体温でしばらく温めた。

しばらくするとなんとか唇の色が戻ったので一安心。
子供って体温が下がるのも早いんだ。
気をつけねば・・・
それにしてもパパは焦ったよ~emoji


本当はもう少し魚たちを見ていたかったんだけど、子供が限界なのでここいらで退散。
夢中になり過ぎて写真を全くとっていなかったよ・・・


沼津ICの手前で温泉に入り、その後食事。
美味しいかどうか不安であったが、超コリコリの刺身で美味しかった。
温泉も含めて大満足でした。
また行こう!

渋滞を避けるために、ずいぶんゆっくりしてから出発。
たぶん21時は過ぎていたような?

うつろな状態emojiで海老名SAまでたどり着いたところで完全に限界になり仮眠を取るが1時間も寝られない。
ここまでくればもう庭の様なものだ。
とはいえまだ長丁場なので、もう一回は仮眠を取る覚悟で出発。
多少の眠気と闘いながらもなんとか家までごまかし切って一気に帰宅できた。
夜中の2時着である


今回5日間合計の全走行距離は

なんと2,129.3Kmemoji

平均値で考えても、毎日425Kmも走っていた計算である。

沼図までに燃やしたガソリンは153リットル=21,345円である。
夜中にエアコンを付けっ放しで寝たりしていたので、燃費も悪く、12.85Km/Lでした。

これだけ走るとさすがにガス代もバカにならんな・・・




それにしてもパパは疲れたよ・・・

07/16

Tue

2013

8/15(5日目 高松~徳島の阿波踊り~静岡)

ずいぶん早い時間に物音がして目を覚ますと、すでにママが支度をしていた
「夕べホテルで教えてもらった店にうどんを食べに行ってくる」とのこと。
「やっぱり食べ物には、執念の入れ方が違うんだな~」
と思いながら「いってらっしゃい!」とひと声かけてパパは再び天国へ。

しばらくすると再びママに起こされた。
ホテル周辺のオススメうどん屋はみんなイマイチだったようでガッカリしていた。
さてさて、今度は家族みんなで高松の有名うどん店へレッツゴーだ!

ホテルでもらった一覧表にはあまりに多すぎるうどん屋が載っているので、適当に集まっているところからセレクトして行くことにする。
何箇所か回ったのでよく覚えていないが、鶴○と明石○ともう一件くらい廻った記憶・・・

ママはすでにうどんを食べあきており、パパも3軒目にはちょこっとしか食べられなかった。
で、結局関東にも進出している丸亀製麺のぶっかけうどんが一番おいしいということにママと意見が一致した。

なんてこった・・・

が、あとで考えてみたら、関西のうどんはかけうどんの汁が一番なのだ。
なのに、ついつい冷やしうどんやぶっかけばかり頼んでしまって、普通のかけうどんを頼んでいなかったということに帰りの車の中で気付くという、取り返しのつかないミスをしてしまった!

大失敗である・・・
ごめんなさい、讃岐うどんのお店たち

また行かねば!


さて、四国の最終日はついに阿波踊りの本番である。
『阿波踊りは昼からやってるよ』
と、一路徳島へ

一刻でも早く阿波踊りを見たいのに
『お腹が空いた』
というママの強い希望に負けて徳島のお寿司屋へ。
ここがまた超美味しいの!
イキの良い寿司が山ほどいくらでも出てくる。
けっこう食べまくってしまった。。。

いよいよ車を市営駐車場に置いて阿波踊りへ。
が、踊っていない。
よく見りゃ、一部の演舞場以外は夕方からの開演だった。

しかし、昔来た時にゃ、演舞場でもイキのいい踊りを舞っていた。
だから家族を連れて歩き回ろうとするが、ここでもママが反対する。
ちょっと歩いて四国電力(よんでん)前の演舞場を見つけると、最初の演武は阿呆連。
あと一時間くらいで開演だ。
『もうここで待ってるよ』とママ。
パパはあきらめきれず、家族を置いてあちこちウロウロするが、良い演武が見つからずよんでんへと戻る。

するとすでに人だかりになっていて、ママたちは端っこだけど一番前の椅子に座って特等席。
こりゃ~最高の席だ!
パパも一緒に阿呆連を待つ。


さて、待ちに待った阿呆連の踊りである。

やっぱり凄い。

生き生きとした踊りを見せてもらい、最高に満足。

『もう帰ろう』というママを説得し、第一部だけでも見ようと居残り
本家大名連、豆狸連、黒潮連、葉月連と見る。

かわいい子供たちの連は許せるとして、地元のヤンキーを集めたような連など、本格的とは言えない踊りにママはがっかり。
しかし、最後の葉月連は違った。

特にこの『黒ハッピ』の3人のとてつもなく柔らかな舞いにはママともどもビックリ。

よんでん会場を後にして、街中をボツボツ歩く。
今回は前回ほど興奮のルツボといった雰囲気でもなく、結構冷静なお客サマが多い感じ。
時間が早いからかな。
途中、トルコアイスを食べて、お兄さんの芸に笑い、徳島を後にする。

と言いたいところだが、まだ満足していないママは、再び徳島ラーメンの『東大』を攻めたがるが、逆方向なので却下。
どうせ踊りを見ないなら、これ以上遅くなって渋滞に巻き込まれても辛いからね。

高速に乗ると淡路島を渡り、再び淡路ICへ。
期待のたこ焼き屋はすでに閉店していた・・・
あきらめきれないママは、よせと言うのに不味そうなIC内のラーメン屋で焼きねぎの乗った明石ラーメンなるものを食べる。
が、意外や意外、超美味かったぁ!

やっぱり関西
恐るべし・・・


楽しかった(のは親だけか?)旅ももう終わりである。
一路東京へ向け軽い渋滞の中をちんたら走る。
結局大阪についたのが遅くなってしまい、たこやきはあきらめ。
それでも最低目標の名古屋を超えて、三ケ日IC手前の赤塚PAでまたまた車中泊。
今回はホテルに一泊以外はすべて車中泊だよ。

みんなも疲れたろうなぁ・・・

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