一旦さまざまな物質に反応してしまうようになってしまうと、ひとつふたつの原因物質を遠ざけたところでどうにもなりません。
その中でも
問題となりやすいのは、やはり建築物です。
オフィスや自宅ですね。
滞在時間が長いですから・・・
いわゆる
シックハウス・シックスクールです
新築の場合
大抵の場合問題となっているのは、
ビニールクロスです。
ビニールクロスに含まれている、『可塑剤』が悪いんだそうです。
それと、合板や集成材に使われている接着剤。
コーキングや塗料もです。
何年かたつと臭いの抜けるものが多いですから、中古住宅ではシックハウスにはなりにくい。
むしろ、防虫剤、殺虫剤や防蟻剤なんかが問題ですね。
特に安物の家具なんかもかなりヤバイです。
貧乏な我が家でも安っすい家具をいっぱい買っていますが、臭いの抜けるものと何年経っても抜けないものとさまざまです。
自宅に滞在時間が長い奥様にとっては、
システムキッチンや食器棚からの被爆は相当重要な問題でしょう。
我が家では、安物家具を買った場合、物置部屋に数ヶ月放置して臭いの抜けるのを待ってからリビングに設置します。
まずはそのあたりの対策からとなることが多いようです。
クロスが臭う場合、クロスを剥がしても下地の石膏ボードがにおいを吸ってしまっているので、そのままでは使えません。
ボードを張り替えたとしても、躯体である柱や梁の集成材、構造用合板などから出てくる化学物質が強烈です。
その上、1階の場合は
建築基準法で義務化されている防蟻剤も大問題です。
ではどうするか?
封止するんです
臭いがほとんどでないアルミシートを一面に貼るんです。単純ですが、これが一番確率の高い方法です。
アルミシートならほとんどの患者さんに使えます。
アルデヒドを分解するのなんのと効果をうたっている建材もたくさん出ていますが、アルデヒドを他の化学物質に変えるだけですから、すでにCSを発症している患者さんには大して効果はありません。
臭いものにはふたをするローテックでもそれが一番なんですね。
アルミシートにも反応する人がいるそうなんですが、まだ私のお客様にはそこまでの方はおりません。
そのときがくればまたがんばって研究します。
私のお客様たちも、そういったことには協力してくれます。
お客様のリフォーム工事をチビチビやりながら色々な意見を伺って日々知識を深めています。お客様ご本人が、自分だけでなく、困っているCS患者さんのためにとおっしゃって教えてくれています。
そうして経験値をつむことで助けられる人が増えてくれるのがパパの望みです。
これが以前やったアルミシートの施工例です


こんな感じ。
付け焼刃っぽく見えますが、完璧にアルミシートで躯体や壁を封止しています。
これなら躯体や床下の化学物質が室内に入ることはありません。
仕上げはこれ

パハロカンパーナの足立和郎先生から仕入れたスーパー壁クリーン(漆喰)です。

こんな感じで作業します。
これでも臭いが抜けるまで、半年から一年はかかりますし、すべてのCS患者さんに問題なく使えるわけではありません。
次に、先日行った、システムキッチン(吊戸棚)の施工例です

こちらはこれでフィッシュですから、アルミテープで丁寧に封止しました。
このアルミシートも足立先生から仕入れたものです。
特ににおいの感じない吊戸棚でしたが、工事が終わる頃には空気がすうっと変わるのを感じることができましたから、臭わないようでもやっぱり化学物質は揮発していたんですね。
>後日お客様からいただいたメールでは、部屋中に化学物質臭がついてしまい、数日間は立ち入りが厳しかったそうです。
住まいながらの工事は本当に難しいです・・・
このように、アルミでふさいでしまえば、臭いも少なく一番確実性が高いんですね。
大抵の方には問題なく使えますが、それでもアルミの臭いがダメで使えない方がいらっしゃるそうです。
CSという病気の難しいところですね。
部屋の内装にアルミシートを貼ってしまうと。日光や熱を反射するため夏(特に夕日)は相当辛いです。
でも、アルミシート施工後の仕上げ剤に良いものが見つからずアルミのままで止まってしまう例も多いとか・・・
とはいっても、何もしないで化学物質に被爆し続けるよりはずっとマシですね。
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